合格の可能性
何かしらの目標を持っていないと勉強というのは苦しく、進まないものです。
目標として最もわかりやすいものは「合格」でしょう。
少し話はそれますが、大学の入試でも資格試験でも合格/不合格という区別は非常に重要です。
ペーパーテストが人間の価値を決めるなどとは全く思っていませんが、わかりやすい基準を提供するという面においては手軽かつ明確です。面接やグループディスカッション等の手段では受験者を差別化することはとても難しいです。
合格するためには最低点を1点でも上回ることが絶対条件で、点数さえよければ人間性や育ってきた環境を無視して人生を切り開くチャンスを獲得できるわけです。
この区別が合格者を過度に称賛し、不合格者には冷淡に接する風潮の一因ではないでしょうか。
さて、なぜこんな話をしたかというと、「合格」という二文字が持つチカラをお伝えしたかったからです。
合格すれば人生バラ色(になる可能性の上昇)ですが、不合格なら再び次の試験まで勉強の日々です。
資格試験ならともかく、大学受験ともなれば丸々1年を棒に振ることになります。
「1年ぐらいの回り道大したことはない」などという人もいますが、結局のところ浪人してよかったという人を見たことはありません。
あくまでも「浪人は悪いことではない」というだけで、「浪人するべきだ」ということではないのです。
できることならば現役で、しかも目標を下げることなく合格できるのが1番ですよね。合格はあくまで次のステージへの通過点でしかないですから。
さて、それを踏まえて合格の可能性を確認しながら勉強することの重要性です。
合格ラインと現在地の差を確認することで、勉強の方向性を修正したり、場合によっては志望校の再検討を行う必要性も出てくるでしょう。
受験勉強の最初期にはひとまず仮にでも目標を立てておくべきですが、勉強の様子からもうワンランク上の学校に行ける、あるいはちょっと厳しそうだ、となるケースも出てくるでしょう。それは悪いことではなく、自分を客観的に見られているので良い事です。
合格の可能性を考えるにあたって、いくつか参考にすべきデータがあります。
①過去の受験者データ
最低点はもちろん、最高点、平均点など多くの情報が開示されています。
「あと〇ヶ月で英語を△点アップさせ、全体で☆点とって合格ライン+10点で合格する」という目標設定は非常に有効です。一度立てた目標は定期的に再検討し、必要であれば修正を加えましょう。
②模擬試験のデータ
全国の多くのライバルが受験する模擬試験は非常に貴重な資料です。
あと何人抜かせば合格ラインに到達できるのかを考えることでモチベーションの向上につながります。
僕の場合には11月の一橋模試でE判定、あと100人抜きが求められる状況でしたが、世界史と英語を伸ばした結果合格につながりました。
模試を受けた時の判定は重要ではありません。それよりも自分の伸びしろとライバルの数を把握するのに使った方が良いと思います。
③自分の偏差値推移表
だいたいのものでも構いません。ただ自己評価として、客観的に数字が見られた方がいいです。
勉強をある程度継続していく中で、偏差値の変化に注目しましょう。
何も変わっていなければ成績としては変化なしです。やり方を変える必要があるかもしれません。
何の教科が伸びたのか、落ちたのか、今後伸びしろのある部分はどこか…
しっかりと分析して次につなげましょう。復習はそのあとです。
いかがでしょうか?
これらのデータを基にすれば自分の合格可能性をある程度判断することが可能になります。
あとは自分の努力次第で未来はいくらでも変わります。